INTERVIEW
インタビュー

アーティストデビュー、声優やアーティストバックダンサー、TV・ライブ・イベント出演、エイベックスへの入社等々、 エイベックス・アーティストアカデミーの 受講生たちが続々と夢を叶えています。

12月1日に開催される「DANCE NATION」のステージで、エイベックス・ダンスマスターや、エイベックス・アーティストアカデミーの受講生の中から選び抜かれた最強の布陣とも言える「Dream Team」のパフォーマンスが披露される。そんな最大の見せ場のひとつでもある作品のコレオグラフを、s**t kingzのメンバーであり個人としても幅広い活躍を見せている大人気のダンサー・kazukiさんが手掛けることに。そこで今作に込めた思いや見どころなどを語ってもらった。

すべての人に、色んなダンスの楽しみ方が伝われば

「DANCE NATION」でお披露目されるDream Teamのコレオグラフを担当されることになった経緯は?

鎌田さん(エイベックス・マネジメントのゼネラルマネージャー)という方からオファーをいただきました。もともと繋がりがあって普段から親交はあったんですが、意外とこうした仕事で絡む機会というのがなかったんです。鎌田さんはダンスに熱い方という印象があり、その熱意に押されたというのもあります。自分としては生徒たちに作品を作るのが久しぶりなんですよ。ここ最近はグループや個々での活動が忙しく、レッスンもやっていないので、2〜3年ぶりになります。しかも今回はオーディションから行うということだったので、しっかりしたものが作れるんじゃないかと思い、引き受けさせていただきました。

2〜3年ぶりという貴重な機会なんですね! オーディションにはkazukiさんも審査で参加されたのですか?

はい。想像以上にレベルが高くてかなり悩みましたね。

そんな中で、どんなことに着目してメンバーを選抜されましたか?

もともと“自分の踊りのスタイルを踊れそうか”ということは一番大事なこととしてありました。オーディションの時点で、自分の中で「こういう曲でこういう感じの振りをやりたい」っていうイメージが決まっていたので、それに合いそうな子がいいというのは大前提にあった上で、さらに色んな表現の仕方ができそうな生徒を見抜いて選ばせてもらいました。

これまで様々な場でいくつもレッスンをされてきたkazukiさんから見て、アカデミーの受講生というのはどんな印象ですか?

経験が豊富なのか、現場での対応力が柔軟だなっていうのは感じますね。例えば僕はリハーサルとかでもイメージだけ膨らませてきて、あとはその場で細かい振りを決めていくことが多いんですけど、それにもすんなり対応してくれるんです。急遽振りを変更してもちゃんと対応してくれるし。僕からするとすごく助かっています。

そうした対応力や順応性の高さというのは、なぜだと思われますか?

ちょっとした“プロ意識”というか…。きっとこれまでに色んなステージを見てきたり、憧れているものがはっきりしていたり、ダンサーというものに対する意識が小さい頃からしっかりしているのかな、と思います。

一番好きなのは、普通の人としての“人間的なダンス”

確かにそういう意識の高さというはありそうですね。今回のDream Teamは女性が多いということですが、その点で振り付けや構成において何か意識されたことはありますか?

大体そうなんですけど、女性が多いということは、男性が主役になると思うんです。ということは普段僕が踊っている時と同じなので、特に苦労することはないですね。女性だから女性らしく振舞って欲しいという感覚もあまり無くて。僕が一番好きなのは“人間的な動き”。普通の人として作品の中でパフォーマンスできるような内容が好きなんです。ただ男女の違いはちゃんとつけたいので、衣装やヘアスタイルなどの細かい部分もチェックしています。

今回のメンバーの中で特に注目している受講生はいますか?

主役を張るRYOCHELLくんです。オーディションの段階で上手い子ばかりだったんですが、その中でも彼はスタイルも良いし、踊りも外国人ぽいというか。独特な踊り方をするんですよね。見た感じでは、おそらく僕のスタイルが一番得意というわけではないと思うんですよ。でも自分の踊りに対してすごくパフォーマンス力があるし、不思議な踊りの感覚をしているなって、ダンサーから見ても思いますね。

(ここでRYOCHELLくんから、今作へのコメントを)

RYOCHELL:今回の振り付けの第一印象は、正直ビックリしたというのが一番でした。これまでのDream Teamにはなかった雰囲気なので、難しいなっていう印象もありました。自分の中では今までに挑戦したことがないような踊りなので、新たな自分を見つけられたらいいなとも思っています。実際に練習を重ねてきて、自分の違う一面が引き出されたと感じていますし、今まで僕の踊りを観てくれていた人にもそう感じてもらえるんじゃないかと思っています。本番に向けてまだまだブラッシュアップさせていきたいので、頑張ります。

目指したのは、静かな歓声が沸き、余韻が残るような作品

今回の作品のこだわりや見どころを聞かせてください。

基本的には1曲使いなんです。最初にイントロダクション的な演出は入るんですけど。作品としての筋を一本通したいというのもあって、ひとつの作品の中で何曲も使いたくなくて。1曲の中で、動きや見せ方で緩急をつけたいっていうこだわりが最近はずっとあります。メンバーみんなの踊りが素晴らしいのはわかっているので、逆にあまりガツガツ踊らずに、曲の雰囲気に身を任せて踊るというか。観客を煽って盛り上げるようなシーンは全然ないし。でも静かな歓声が沸くような。そして観終わったあとに「すごかったね」って言ってもらえるような作品になったらいいなと思っています。

新しいDream Teamが観られそうで、かなり楽しみですね。では、ダンサーとして必要なものとは何だと思われますか?

色んなものに目を向けることっていうのは、ダンサーに限らず大事なことだと思います。ダンス以外にも興味のあるものを見つけたら、それが最終的にはダンスに還ってくると思うので。例えば洋服とか何でもいいので、色んなジャンルの知識を少しずつでも身に付ける。それってパフォーマンスする上で色んな武器を手に入れるような感覚になれると思うし、ひたすらダンスの練習をするよりも深いショーができるんじゃないかと思います。

興味を広げて知識を増やすことで、感性やセンスが磨かれる、と。

そうですね。センスに正解ってないですが、自分の中でのセンスを広げるというか。他人から見たら「ダサい」って思われたとしても、自分のセンスを貫いて突出したパフォーマンスになっていたら、「何かよくわからないけど、すごい!」っていうレベルになったりするんです。それこそ“筋が1本通っている”ことにもなると思うので。

では最後にDANCE NATIONに向けて、作品を通して伝えたい思いを聞かせてください。

その場にいる全ての人に「色んなダンスの楽しみ方があるんだ」ということが伝わると一番嬉しいです。作る人や踊る人や環境などによって、同じ作品でも全然変わってきたりするし、みんなのパフォーマンスにおいても表情がそれぞれ違ったりします。そして僕が目指しているのは“ナチュラルなダンスのショー”なので、顔とかも作り込まないことの良さがあったりすると思うんです。そっちの方が人間味があってグッとくる瞬間があったりもして。そういうところにも注目してもらいたいですし、今の若いダンサーはこんなにすごいんだぞ!っていうのが伝わって、ダンスの未来がさらに明るく感じられたらいいなと思っています。

DANCE NATION公式HP:https://d-nation.info
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