INTERVIEW

講師インタビュー

JUNJI
JUNJI / Dance

ダンスチーム「Swing Men Brothers」のメンバー。
DA PUMPやSPEEDなどのバックダンサーを務める。
オーバーグラウンドで活躍しつつもアンダーグラウンドでの活動に
重きをおいて精力的に活動中。
レッスンにおいてはHIP HOPの歴史とともに歩んできた、その「経験」を伝えている。

ダンスは進化していくものだから、自分も進化しないといけない



まずはダンスを始めたきっかけから聞かせてください。

小学6年の頃に観た映画「ブレイクダンス」と、中学1、2年くらいの時に風見しんごの「涙のtake a chance」という曲でブレイクダンスというものを知ったんです。 当時ブレイクダンスが世に出た時代だったというのもあって、自分もなんとなくダンスが好きで、自分なりに真似して踊ってました。 でも部活ではサッカーをやっていたのでダンスに夢中になるほどでもなくて。 その後16、17歳の頃にダンス番組「DADA L.M.D」(後にダンスヴォーカルグループ・ZOOを輩出)を観てダンスのかっこよさにハマって、 その番組内でやっていたステップのレクチャーを観ながら真似したり、あとはテレビでトシちゃん(田原俊彦)が、 サイドスライドとかの不思議な動きをしているのを見て真似したりしてましたね。
ダンスって言っても当時はディスコで踊れたらかっこいい、くらいの感じだったので、「ダンスをしたい」っていうよりは、 「DADA」のような雰囲気に憧れて「東京のこういうところで遊びたい!」って思ったのがきっかけですね。 それで高校を卒業したタイミングで上京しました。

遊びから入ったという感じなんですね。当時はディスコですか?

そうですね。当時は色んなところにあったので、色んなディスコに行って、たくさん友達もできましたね。 そうしているうちに自然とどんどん踊るようになって。 当時は踊れたらモテたので(笑)。ステップの流行があったんですよね。それが上手いとモテるんです。

遊びから入ったダンスが仕事になったのは、いつ頃からですか? またきっかけは?

本当に自然とだったんですよね。気づいたらバイトをしないでダンスだけで生計を立てられるようになっていたというか。 24歳くらいの時にSPEEDのバックダンサーをしていたんですけど、当時はまだバイトもしてました。 ダンサーになりたくてなったというよりは、ただ遊びで踊っていたら、ダンスの仕事を紹介されて、その現場に行って、仕事して…っていう感じで。 昔は今みたいに「ダンサー」という職業が確立されていなかったので。



ではインストラクターはいつ頃から始めましたか?

先輩の代行レッスンをするようになったのが、25〜26歳くらいの時からですね。
その時はバックダンサーの仕事もしながらやっていました。 スタジオで自分のクラスを持つようになったのが27歳くらいからですかね。 ここ(アカデミー)にはもう17年くらいになります。 立ち上げ当初からずっとやっているので。

17年! 長いですね。教えることについては、どうですか?

楽しい。楽しいっていうことは、教えることが好きなんでしょうね。自分がやりたいことを、自分のクラスに来てくれる生徒にお裾分けじゃないけど、共有したいと思ってやっています。



生徒たちにどんなことを伝えたいですか?

みんな好きなことをやってほしいですね。色んなダンスをしてほしいし、色んなことを覚えて上手くなっていってほしい。 だから自分のクラスを受けている生徒のことを「俺の生徒」って言わないようにしています。 「俺の生徒」ということに縛られてほしくないし、自由にほかのところへ行っていいし。 逆に俺のクラスに来なくなったら、自分により合う新しいものを見つけたんだなって思えるので。 それはそれで良いことだと思うんです。

自分らしさの出ていない踊りより、下手でも自分しか踊れないダンスの方が良い



そう思えるのって素晴らしいですね。JUNJIさんのクラスのレッスンはどんな雰囲気ですか?

例えば上級クラスのアドバンスだったら、超フレンドリーですね。逆に初心者向けのベーシッククラスになってくると、ほとんどの生徒がダンスに興味はあるけどまだ自信がなかったり、楽しめる段階までは行ってなかったりするので、みんなまじめというか。 レベルが上がってくると自分を解放するからフレンドリーになるんじゃないかな。 でもアドバンスクラスを教えることは大変ですよ。 このクラスがなかったらどれだけ楽か、と思います(笑)。 なぜかって、みんなかなり上手いから。だから自分も練習しないといけないし、自分も現役でいないといけないし、自分も開発していかないといけない。 そうじゃないと生徒たちも納得しないですよね。 ダンサーは学校の先生とは全く違うと思うんです。 ダンスは進化していくものだから、自分が進化していかない限り、やっていけないんです。


ではこれまでのダンス人生において、JUNJIさんにとってターニングポイントとなった時期、出来事はありますか?

一つは、20歳の時に一番の親友でもあるダンサーと出会ったことですね。出会ってから今までずっと一緒にいてダンスもしているので。 もう一つは、SPEEDのバックダンサーをやったことと、その後DA PUMPのバックダンサーをやったこともターニングポイントになったかな。 それまでは、ただ遊びで踊っていたものが、初めて仕事として振り付けされたものを踊って、それもちゃんと踊らなきゃいけないっていう。 その“ちゃんと踊る”という意識、考えが芽生えたきっかけになったというか。 しかもDA PUMPのバックダンサーをやった時は、1人を除いてあと全員が先輩方だったんですよ。 各ジャンルのトップダンサーたちを集めていて、その中で俺はHIPHOPサイドで入って。 あれは気が引き締まりましたね。

最後に、これからダンスを始めたいと思っている方へ向けて、メッセージをいただけますか。

例えばこの世界中で、みんなが平等に勉強することができない国ってありますよね。でも音楽とダンスだけは、どの国に行ってもあるんです。 だから人が絶対に必要なものだと思うんですよね。 なのでダンスを始めたいけれど、向いていないかもしれない、って躊躇している人がいるとしたら、絶対にやってみた方がいいと思います。 そして、どんなに上手くても自分らしさの出ていない踊りより、下手でも自分しか踊れないダンスの方が良い。 ストリート(ダンス)には決まりごとはないから。自由に踊っていいんです。