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【講義レポート】A&R概論

10月14日の講義は、
エイベックス・エンタテインメント(株)
レーベル事業本部 第3クリエイティブグループ
ゼネラルディレクター 中前省吾氏による、「A&R概論」についての講義でした。

今回から4回に渡る連続講義の第1回目でして、
それぞれの講義内容は、
①「A&R」
②「音楽制作」
③「映像制作」
④「レコード会社における宣伝活動」
という流れになっており、こちらの講義の課題から、グループ課題プレゼンテーションへと繋がって行く予定です。

初回の講義はインプットであり、情報量もかなり多く、ここでお伝えできることは極々一部となります。
エンタメ業界を目指す方には、ぜひご自身で体感して頂きたいと思います!

『音楽ディレクターには誰もがなれるものなのか?』

例えば絵画と音楽を比較してみましょう。
絵画は、贋作と本物の区別だったり、芸術という視点などを含めて、良し悪しを判断するのがかなり難しい…

音楽に関しては、大抵の人がこれまでにたくさん音楽を聞いてきた蓄積があり、受動能力は高いので、
音楽の良し悪しを判断する目利きの能力があると言えます。

つまり音楽ディレクターは誰にでもなれる可能性があるのです。
唯一いる能力は”音楽が好き”ということ。

『量子・ミクロの世界から』

量子の世界、ミクロの世界において、二重スリットの実験という有名な実験があります。
ただ観察するかしないか、ということで、実験結果が変わってしまうという、不可思議な事実。

宇宙もそうですが、この世界にはわからない、ということがたくさん存在する、ということです。
そんな世界に生きる上で大切なのは、自分の知っている世界だけを過信し過ぎないことです。

つまり「知ること」「知ったこと」は、もちろん有意義ですが、
それを過信・盲信することは、ー時に私たちの目を曇らせます。

世界を疑い、感謝を忘れないこと。それが運にも繋がるかもしれません。
見えないものを見ようとはしますが、無理に理解しようとせず、
まずは「動いてみること」がとても大切となります。

「自分で自分の可能性を狭めるな!
 その為には、今の自分を否定することで、自分の外にある可能性を掴み取れ!」

『音楽ビジネスの正体について』

インターネットによって、音源の物流が必要とされなくなった音楽ビジネスにおいて、
複製を売るという従来モデルが陳腐化し、結果、新たな”価値”を求められるようになりました。

講義では、現代のレコード会社を「どこでもドア」が使える時代の鉄道会社、に例えてみて、
航空会社や船舶会社などと比較しながら、どこが生き残っていくのか、考えてみました。
結果として、今後はプロセスや体験価値をつくることがとても重要となってきます。

カスタマーはどうやって音楽を楽しむか?どうやって買うのか?
音源を届けるレコード会社という枠組みではなくなり、体験価値をどうやって作るか、どうやって売るか、
これまでのA&Rの業務や役割も大きく変化していこうとしています。

『”反脆い”という概念について』

現在の正解が、これからの未来には正解ではなくなる可能性がありますが、
そんな中でもしなやかで、普遍的に変わらないものがあります。
“反脆い”といった言葉や概念についても、様々な例をとって教えて頂きました。

反脆い姿勢 – Style
反脆い思考 – Thinking
反脆い組織 – System

例えば、無意識レベルで直観的に反脆弱性を感じ取れるよう訓練しておくことで、
これからの時代において、とても役に立つヒントが生まれてくるはずです。

音楽だから不利なこと・音楽だけが不利なこと、ばかりを考えても何も生まれません。
音楽だからできること・音楽だけができること、未来を見据えて新しい希望を考えていくべきです。

講義は資料として160ページを超える量であり、そして講師の熱量などを含めて、
こちらでは残念ながらその一部しかお伝えすることができません。
講義も一つのライブであり、体験価値であるとも感じました。

今回のレポートは以上となります。

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